スーパーの店頭の無料測定。手のひらを当てると、数字が出ます。(イメージ図です)
説明すればするほど、反応が薄くなる
体験会や相談の前に、自分のメニューの良さを一生懸命に説明する。話せば話すほど、相手の表情が少しずつ遠のいていく、、、。そんなことはありませんか?
ちゃんと伝えなければと思うほど説明が長くなって、終わったあとにどっと疲れる。そして、良さが伝わらないのは自分の説明が下手だからだ、と考えてしまいますよね。
先に私の考えを書くと、説明を上手にするより先に、相手が現在地を自分の目で見られる入口を置くほうが、あなたの話は聞いてもらいやすくなると思っています。そう考えるときに思い出したのが、妻の買い物の話でした。私はこの話を、マーケティングの目で読み解いてみました。
割高な野菜ジュースを、妻が1ケース注文して帰ってきた
これは、妻が帰ってきてから聞いた話です。
地方の大きなスーパーで子どもと買い物をしていたら、あるメーカーの特設ブースの販売員さんに声をかけられたそうです。手のひらをセンサーに30秒ほど当てると、推定の野菜摂取量が数字で出る無料の測定でした。
結果は4点台でした。0から12までの数字で出る機器で、1日350gの野菜を食べている人の目安は、7から8あたりです。その目安も、その場で示されました。妻の4点台は、そこから大きく離れていた訳です。
手のひらで測った数字が、先に出ていました。
そのあとで試飲させてもらったのが、野菜ジュースです。お店の棚には並ばない通販限定のもので、1日分の野菜を使ったとうたう商品です。妻と子どもで試飲をして、子どもが「美味しい」と言ったそうです。妻はそのまま、1ケースを注文して帰ってきました。
聞いた私は、棚の前の目線のまま、正直なところ「えっ、割高じゃない?」と思いました。割高と感じるのは、ふだん目にする野菜ジュースの値段が頭にあるからです。それでも順番を聞いていくうちに、なるほど、これは売れるはずだなと思いました。
あなたの体験会でも、料金を伝えた瞬間に、相手の頭の中では似た計算が走っているのかもしれません。
ふつうの棚の前なら、値札を見て、隣の商品と見比べることになります。(イメージ図です)
この流れで、私が引っかかったところ
売り場の流れとして見直すと、きれいな流れだな、と感じたんです。ただ、妻がどう感じていたかは、くわしくは聞いていないので、ここから先は私の読み解きです。
「どうして伝わらないんだろう」というもやもやの手前に、こういう見方もあります。自分の体験会に重ねながら読んでもらえたらうれしいです。
割高だと感じた私が、まず引っかかったのは、相手は何と比べているのか、でした。ふつうの棚の前なら、野菜ジュースを手に取って、値札を見て、隣の商品と見比べます。比べる相手は、ほかの商品と、その値段です。この土俵に割高な1本が置かれると、「高いな」で手が止まりやすいところです。今回の店頭では、手のひらで測った数字を、目標の7から8と見比べる形でした。比べる相手が、ほかの商品から自分の目標に移っていたのかもしれません。
もうひとつ引っかかったのは、売り込まれたと感じる場所があったのか、という点です。その場にいなかった私には、販売員さんがどんな説明をしたのかまでは分かりません。妻が何を決め手に注文したのかも、聞いていません。ただ、聞いた順番に並べると、数字を見るのが先で、野菜ジュースはそのあとでした。私が見ているのは、勧められる前に、自分で気づく場面があるかどうかです。
それから、最初の一歩の軽さです。無料で30秒。体験会の申し込みのように、予定を空けたり気持ちを決めたりする前に、手を当てるだけで始まります。
左はふつうの棚の前、右はこの店頭の流れです。私の読み解きです。
図の右側のように、試す、見る、確かめる、決める、が一本につながっているところを、私はきれいだなと感じたんです。
あなたの体験会や相談の手前を、同じ目で見てみると
この見方を、あなたの体験会や相談の手前に重ねてみたいんです。
メニューの良さを説明して、料金を伝える。そのとき相手は、ほかの講座やほかの先生の値段と見比べているかもしれません。説明を重ねるほど相手が身構えていくのが分かる、そんな日もありますよね。
説明の前に、同じ紙を並んで見る。そんな始まり方もあります。(イメージ図です)
もし、説明の前に、相手が自分の現在地を見られる入口があれば、比べる相手が、ほかの講座から、相手自身の目標へ移りやすくなります。「いまここにいて、目標はこのあたり」と自分で気づいた人は、メニューの説明を、自分のための話として聞きやすくなると思います。
いま、相談の前にお願いしている質問は、相手に現在地を見てもらえる形になっているでしょうか。
入口は、小さな問いからで十分です
入口をつくる、と聞くと大げさに聞こえます。でも、測定機のような仕掛けは要りません。たとえば、体験会の申し込みの前に、3つくらいの質問に答えてもらう。答えた内容から「いまはこのあたりですね」と一緒に見る。それだけでも、相手は自分の位置を知ることができます。
3つくらいの質問に答えてもらう。入口は、このくらい小さくて十分です。(イメージ図です)
私が作っている無料の集客動線診断も、現在地を見てもらうという考え方は同じで、3分の質問に答えていただいたあとの結果は、一緒に見ます。売り込みはしません。
あなたの商品やメソッドの手前にも、相手が自分の現在地を見られる入口を、ひとつ置いてみてほしいんです。
「売り込みが苦手」という悩みについては、今朝の記事「売り込みが苦手でも、選んでもらえる。合う人にだけ勧めた、売り場での2年間」でも書いています。こちらは、勧める側の気持ちの話です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。