「どなたにでも」と書きたくなる
自分のサービスを紹介するとき、つい「どなたにでも役立ちます」と書いてしまうことはありませんか? 誰かを外してしまうと、その人たちが来てくれなくなりそうで、怖いんですよね。
私は、売る前に誰に向けるのかを決めたほうが、届きやすくなると思っています。そう考えるようになったのは、独立する前に、父の手作りの木のおもちゃをネットで販売した経験があるからです。
普通に売っても、売れないと思った
父は木のおもちゃを作っていました。近所の子どもたちに無料であげていただけで、それまで販売はしていませんでした。
これを売ってみようと思って、まずネットでどんなおもちゃが売られているのかを調べました。数百円から3,000円ぐらいの安いおもちゃが、たくさん並んでいました。同じように並べても埋もれてしまう、普通に売っても売れないな、と思いました。
父のおもちゃは無垢の木の手作りで、角には面取りがしてあり、ニスはなめても大丈夫なエゴマ油で作ってありました。手ごろなおもちゃと同じ土俵で戦うのは、違う気がしたんです。
違う土俵で、誰が欲しがるかを考えた
そこで考えたのは、高くても売れる市場はどこか、ということでした。調べながら考えて、おじいちゃんとおばあちゃんが孫に贈るおもちゃなら、高くてもいいものを欲しがるだろう、と思いました。
そこまでは、私の仮説です。この人たちに向けた訴求なら受けるのではないか、と考えて、見せ方も文章も、孫に贈るおじいちゃんとおばあちゃんに向けて書きました。
結果として、全国から、ファックスやメールフォームで注文が入りました。2万円や3万円するおもちゃや手押し車が、そうして売れていきました。注文は2年ぐらい続きました。
おもちゃは同じまま、誰に向けて見せるかを決めて、書き方を変えました。
絞ると減る、という心配について
私の場合は、普通に並べても売れないと思っていたので、絞ったから減った、という経験はありません。ただ、あなたにはすでにお客様がいて、絞ることで離れてしまわないか、不安になるのは自然なことだと思います。
あのとき私が分かっていたのは、安さで競っても、このおもちゃの良さは伝わらない、ということでした。孫に贈る人に向けるなら、手作りで無垢の木であること、なめても大丈夫な仕上げであることを、そのまま書けます。理由を細かく分析した訳ではありませんが、見せ方と文章を変えたら、全国から注文が来た。それは事実です。
あなたの紹介文を書くとき、頭の中には、誰かの顔が浮かんでいるでしょうか。
いちばん喜んでくれた一人を、思い浮かべる
とはいえ、いきなり相手を決めるのは、勇気がいりますよね。まずは一文だけ、試してみませんか。
これまでのお客様の中で、いちばん喜んでくれた方を一人、思い浮かべてみてください。まだお客様が少ないときは、来てほしい方を一人で大丈夫です。その方は、どんな状況で、何に困っていて、あなたに何と言ってくれましたか。その人の言葉を使って、一文だけ書いてみてください。
まだお客様が少ないときは、来てほしい人を一人思い浮かべてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。